欧米のエネルギー支配を崩す中露
【2010年1月26日】 プーチン首相が、シベリアから中国や太平洋諸国に原油を輸出するESPO事業を「地政学的な大事業」と呼んだのは、ロシアが原油の9割を欧州に売っていた状態から脱せられるからだ。従来、欧州はロシアの原油に頼ってきたが、ロシアも欧州の消費に頼ってきた。しかし、アジア諸国に原油を売リ出すと、ロシアは、欧州に原油を売らなくても大して困らないようになる。ロシアは、これまで西に送っていたシベリアの原油を東に送ることで、たとえEUがロシア原油の不買活動をしても、ロシアは大して困らなくなる。EUに対するロシアの政治的な力関係は、大きく優位になる。
ー田中宇
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